万葉集を出典とする新元号「令和(れいわ)」の考案者として浮上している国際日本文化研究センター名誉教授の中西進氏が、政府による1日の新元号発表後、自身の著書を出す筑摩書房(東京)に対し、万葉集は「令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点です」とのコメントを送っていた。

 同社は増刷にあわせて中西氏のコメント入りの帯を使い、18日をめどに書店に出荷する予定。

 筑摩書房によると、新元号発表後、書店などからの問い合わせを受け、中西氏の『万葉の秀歌』(ちくま学芸文庫、平成24年刊)の重版を決定。増刷は1万部。2日、中西氏に重版決定の連絡を入れたところ、中西氏からファクスで「『万葉集』は令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点です」とのコメントが送られてきたという。

 「令和」は万葉集の梅の花の歌三十二首の序文にある『初春の令月(れいげつ)にして 気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ 梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き 蘭は珮後(はいご)の香を薫(かお)らす』から引用。

 「令和」は、3月中旬に中西氏らに追加委嘱した案だったことが判明している。

2019年4月8日 15時17分
産経新聞
http://news.livedoor.com/article/detail/16284697/
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