CHUKYO TV NEWS 2019/4/9 11:30
https://www2.ctv.co.jp/news/2019/04/09/46932/

 “ブラック校則”こんな言葉があるのをご存じですか?市民団体が調査した、岐阜県内63の、全ての公立高校の校則などがまとめられたファイル。

 そこには、「アンダーシャツ(下着)は白色無地」、「整髪剤で固めた髪型などは禁止」、
「携帯電話は朝から掃除終了後まで電源を切って使用禁止」など記載されていました。

 そこで、名古屋で50人に校則についてきいてみました


校則「下着は白色無地」
 岐阜県内にある63の高校のうち、男子で10校、女子で8校が採用している「下着は白色無地」という校則。意見は偏りました。

「見えない所だから、いいんじゃないの。そうやって確認するのもね」(納得できない・50代)
「下着の色くらいは自由でいいんじゃない」(納得できない・40代)
「どうしても白じゃなくちゃいけないということはないと思う」(納得できない 60代)
「白の方が透けたりするしね」(納得できない・20代)

Q.実際に下着の色は指定されている?
「はい、指定されてます。(色付きの下着が)見えたら言われます。あしたから変えてきてと言われます」(納得できない・高校生)

 これには理解ができないという意見がほとんど。50人中48人が、ブラック校則だと思うという結果に。

頭髪や化粧の規定
 岐阜県内63校中、61校が何らかの規定をしている頭髪や化粧について。

「校則だったら守ります。あ、でもリップくらいは塗るかもしれない」(納得できる・10代)
「化粧とか、髪の毛もりもりしたいけど、校則ならしかたない」(納得できる・10代) 
「大人になったら、化粧をしないといけないのに、いきなり高校卒業してからメイクはマナーとか言われても…(困る)」(納得できない・10代)
「オンまゆ!眉毛が見えないとダメだった。水泳とかで髪が茶色い子が、地毛なのに、なぜ生徒指導されるのか」(納得できない・10代)

 化粧、頭髪については意見が真っ二つという結果に。「納得できない:24人」対「納得できる:26人」と、わずかに理解できるという意見が上回りました。

携帯電話の規定
 岐阜の公立高校の3分の2が規定を設けている携帯電話については。

「僕らは門に入った瞬間から、電源を消さないといけない。他の学校は、学校内でも使っていい」(納得できない・10代)
「学校の行事でも使ってはいけないので、写真も撮れない、思い出が…ない…」(納得できない・10代)
「親の判断で持たせるか、持たせないか(を決めて)いいと思う。学校が決めることじゃない気もするし」(納得できない・50代)

 携帯電話禁止の校則は「納得できない:28人」対「納得できる:22人」で、納得できないという声が上回りましたが、意見は割れました。

校則の問題点を指摘する専門家も
 今回、岐阜の全ての公立高校に情報公開請求をし、情報をまとめた「子どもの人権ネットワーク・岐阜」の代表・河合弁護士は。

「子どもたちの声の中で、校則によって権利が侵害されている、そして悩んで苦しんでいる。
校則問題をもう一回しっかり考えようじゃないかということですね」(子どもの人権ネットワーク・岐阜 河合良房 弁護士)

 これまで、数多くの少年事件などの弁護を担当してきた河合弁護士。去年8月から12月にかけて、校則の調査を実施し、今の校則のありかたの問題点をこう指摘します。

「頭髪に関する届け出ですね。そもそもそういう形で規制することがいけないと思う。学校は学習する場。
その他は、子どもの自主性、自立性の問題ではないかと思う」(子どもの人権ネットワーク・岐阜 河合良房 弁護士)

 調査に対し、岐阜県教育委員会は3月29日に文章で回答しました。

 高校側に、「社会通念上、必要性・合理性に疑問があると批判をうけるような校則が残っていないか、再点検を求める」としています。

 校則も時代とともに変化していく必要があるのかもしれません。