日本がバブル崩壊後の景気低迷を脱することができない背景には、世界の潮
流の最先端を独占するような独り勝ちの企業が少なく、本来なら淘汰されるべ
き企業が数多く生き残っている現実がある。

そうした中小企業の多くは、国際的に第一線に躍り出ていく研究開発費もなけ
れば、海外の有力企業をM&Aによって取り込んでいく、といった大胆な経営戦
略や投資もできていない。もともと生き残れなかった企業に、そんなパワーもな
ければ、人材もいない。

その結果、日本企業の多くが国内だけで生き残ることを考え、日本ではつねに
需要過多の状態が継続することになる。日本がデフレから脱却できない理由の
1つと言っていい。