スズキは18日、ブレーキなどの検査不正問題を受け、保安基準に適合しない恐れがあるとして計約202万台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。

 リコールの届け出台数は国内で過去最多。大規模な検査不正により、スズキの信頼は失墜し、経営への打撃となった。

 同社は12日の記者会見で、今回のリコール費用を約800億円と見積もっていた。国交省は道路運送車両法に基づき、行政処分などを検討する。

 スズキが公表した調査報告書によると、静岡県内の湖西、相良、磐田の3工場で、四輪車のブレーキ検査を行う際、駐車ブレーキを使って合格の数値を出したほか、内容を一部省略するなどしていた。速度計などの検査でも、手順通りに作業せず合格判定を下していた。

 問題が見つかり、本来は不合格となる車両を、上司の指示で合格として処理したり、チェックシートの記録を改ざんしたりした。検査員の証言などから不正は1981年6月ごろから行われ、今年1月ごろまで続いていた可能性があるという。

 これまで否定していた無資格者による検査も判明。さらに、無資格検査の隠蔽(いんぺい)工作も行われ、工場の課長クラスが関与していたとされる。 

時事通信 4/18(木) 14:09
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