富山市の小・中学校で、育休や産休を取得した教員の代わりを務める臨時的任用講師(臨任講師)が22日時点で27人不足していることがわかった。同市教育委員会が明らかにした。今月1日時点では35人不足し、始業式の日に担任を発表できない小学校もあったという。

 臨任講師は産休や育休、傷病休の教員に代わって学級担任などを担当する。県教委によると、教員採用試験の不合格者や退職した教員らに臨任講師としての職を希望するか聞き、承諾した人のリストをまとめる。市町村の教育委員会から臨任講師の希望があると、県教委がリストに載っている人に連絡し、現場の学校に配置する。

 産休などの取得者の増加で、臨任講師のニーズは高まっているという。県教委によると、産休や育休の取得者は、2009年5月1日時点では81人だったが、今年4月1日時点では171人に増加。第2次ベビーブーム世代の就学に合わせて採用した教員の大量退職を見越し、以前は100〜200人だった新規採用者を近年は300人に増やしたことで、産休などを取る教員も増えたとみられるという。

 一方で、臨任講師のリストに載っている人に連絡しても「既に民間会社に就職した」と断られるなど、臨任講師の確保は年々難しくなっているという。

朝日新聞社 4/23(火) 5:35
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