「事件関係者への取材で接触していたことがわかりました」はフェイクニュースでした。

刑事裁判を考える:高野隆@ブログ
2019年04月23日
TBS NEWSの報道について
昨日TBS NEWSは「ゴーン被告の妻のキャロルさんが保釈中に複数の事件関係者と電話やメールで接触していたことが関係者への取材でわかりました」などと報道しました。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20190422-00000052-jnn-soci
これは全く事実に反します。
3月6日に保釈されたあと、ゴーン氏本人はもちろん、妻のキャロルさんやお子さんたちも、裁判所が設定した厳しい保釈条件に厳密に従って生活しておりました。
裁判所が接触を禁じた人々にゴーン氏もキャロルさんもお子さんたちも直接に接触したことなどただの一度もありません。
そのようなことをすれば、保釈が取り消され10億円の保釈保証金も没収されます。
今現在保釈が取り消されておらず、検察から取消し請求もなされていないことは、彼らが保釈条件を遵守していることを如実に物語っています。
TBS並びにこの誤報を掲載したヤフーニュースは、直ちに記事を訂正したうえ、キャロルさんに謝罪すべきです。
そして、情報源とされる「関係者」は、TBSに対して報道が誤りであることを説明すべきです。
私どもはこの誤報は重大な名誉毀損であるとともに、ゴーン氏の公正な裁判を受ける権利を侵害する極めて深刻な人権侵害であると認識しています。
こうした権利侵害による損害の回復のために法的手段をとることを検討いたします。