https://mainichi.jp/articles/20190426/k00/00m/030/280000c

スリランカ連続爆破テロ 首謀者とみられる宗教家、自爆テロで死亡か
毎日新聞 2019年4月26日 22時39分(最終更新 4月26日 22時39分)

 【コロンボ松井聡、西脇真一】スリランカのシリセナ大統領は26日、連続爆破テロ事件の首謀者とみられる宗教家のザフラン・ハシム(ハシュミ)容疑者について、「(最大都市コロンボの)シャングリラホテルでの自爆テロで死亡した」と述べた。また約140人が過激派組織「イスラム国」(IS)と関係があるとみられるとして捜査していることも明らかにした。

 ハシム容疑者が自爆したシャングリラホテルでは計2回の爆発があり多数が死亡、家族と一緒にいた日本人の高橋香さん(39)も犠牲となった。治安当局は、ハシム容疑者が、テロを実行したとされる過激派集団「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」の指導者だと見ている。実行犯は男女9人でハシム容疑者も含まれる。

 当局はこれまでに70人以上を拘束。さらに実行犯以外の男女数人の顔写真を公開し行方を追っている。シリセナ氏は「2013年ごろから若者らがISと関係していた」と説明。AP通信によると、警察は実行犯がスリランカ国外で軍事訓練を受けた可能性もあるとみている。

 一方、スリランカ保健省は25日、これまで359人としていた死者数について、100人以上少ない253人に修正した。遺体の損傷が激しかったことが理由としており、二重集計があったとみられる。

 この日は事件後初めてのイスラム教徒の金曜礼拝があった。国内の多くのモスク(イスラム教礼拝所)では「報復テロ」を警戒し、厳戒態勢が敷かれた。