https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190428/k10011899541000.html

プーチン大統領 アジアのエネルギー市場への進出を重視
2019年4月28日 5時43分

ロシアのプーチン大統領は訪問先の中国で記者会見し「ロシアの天然ガスは今後、東向きの輸出が増える」と述べて、成長するアジアのエネルギー市場への進出を重視する考えを強調しました。

「一帯一路」をテーマにした国際フォーラムに出席するため北京を訪れたプーチン大統領は27日、一連の日程を終え、現地で記者会見を行いました。

この中でプーチン大統領は「一帯一路の見通しは極めて明るい。貿易戦争を仕掛けるような国を別にすれば、ほとんどすべての国が関心を持つだろう」と述べて、改めて一帯一路への支持を表明し、貿易摩擦をめぐってアメリカと対立する中国を擁護しました。

またプーチン大統領は、北極圏や東シベリアで生産する天然ガスを船舶やパイプラインを使って中国に輸送する計画を示したうえで「ロシアの天然ガスは西にも東にも向かうが、今後、東向きの輸出が増える」と述べて、中国をはじめ、成長するアジアのエネルギー市場への進出を重視する考えを強調しました。

ロシアはプーチン大統領の今回の中国訪問に合わせて、北極圏のギダン半島で進むLNG=液化天然ガスの大型開発プロジェクト「北極2」で、中国企業2社が合わせて20%の権益を獲得することを公表しています。

ロシアは、このプロジェクトに日本の大手商社の参加も呼びかけていて、ロシアがアジアへの輸出を念頭に進める資源開発に日本企業も加わるかどうかが、焦点となっています。