糖尿病性腎臓病の新たな原因物質を東北大学などが発見しました。より早く効果的な治療が行えるようになるということです。

この研究は、東北大学などが10年ほど前から行っていたものです。
健康な人の場合、摂取したたんぱく質がアミノ酸に分解され、その後、腸内細菌により分解された後、尿として排出されます。
しかし、糖尿病患者は生活習慣や体質から腸内細菌のバランスが悪く、フェニル硫酸と呼ばれる腸内細菌酵素が多く蓄積してしまいます。
今回、ラットによる実験と臨床研究から、この酵素が腎機能の低下を導くことが分かりました。

東北大学 阿部高明 教授
「新たな物質が原因であり、それを何らかの方法・食事や菌体などを使って下げることによって腎臓が悪くなることを防ぐ、予防ができるのではないか」

現在、糖尿病性腎臓病で透析を受けている患者は全国で34万人に上ります。
今回の発見により、糖尿病患者の腎機能が悪化する前に治療を開始できるようになることから、東北大学は研究を今後の透析患者の減少につなげたいとしています。

仙台放送 4/30(火) 12:31
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