旧開智校舎を国宝に=近代学校建築で初−重文に東本願寺・文化審

国宝に指定される旧開智学校校舎
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 文化審議会(佐藤信会長)は17日、旧開智学校校舎(長野県松本市)を国宝に、真宗本廟東本願寺(京都市)など6件を新たに重要文化財に指定するよう柴山昌彦文部科学相に答申した。
 近く答申通り告示され、重文の建造物は2503件(うち国宝227件)となる。
 近代における学校建築では初の国宝指定となる。

 旧開智学校校舎は、1876(明治9)年に建設された木造2階建て。
 正面中央に、龍の彫刻で飾られ、唐破風屋根を設けた車寄せがあり、八角形の塔屋が乗るなど擬洋風建築の意匠を凝らす。
 級別授業に対応した同じ規模の教場を並べるなど先駆的な設計も評価された。

 真宗本廟東本願寺は、真宗大谷派の本山。
 1864(元治元)年の禁門の変(蛤御門の変)に伴う火災で伽藍(がらん)全体が焼失後、幕末から昭和にかけ順次再建。
 平面規模で国内最大の伝統木造建築である御影堂は、御真影と呼ばれる宗祖・親鸞の座像を安置する。

時事通信 2019年05月17日17時59分
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