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危険性高いウイルスの取り扱い 住民に伝達 国立感染症研究所
2019年5月30日 18時26分医療

国立感染症研究所はエボラ出血熱など危険性が最も高いとされる5種類のウイルスを海外から輸入して、東京 武蔵村山市にある専用の施設で取り扱うことを決め、30日、地元の住民の代表に正式に伝えました。研究所は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて感染症対策を強化するためだとしていますが、住民からは不安は解消されていないとする意見も出されました。

東京 武蔵村山市にある国立感染症研究所村山庁舎には、危険性の高い病原体を取り扱うことができる、「BSL4」と呼ばれる国内では唯一の施設が4年前に設置されましたが、地元の理解が得られていないとして、最も危険性の高いウイルスの取り扱いは行われてきませんでした。

こうした中、来年の東京オリンピック・パラリンピックで、海外からの渡航者が増えるため、さまざまな感染症への対策を強化したいとして、国立感染症研究所は30日、地元の住民や自治体との協議会を開き、エボラ出血熱など危険性が最も高いとされる、5種類のウイルスを海外から輸入して保管し、検査などに使用する計画を正式に伝えました。

また、今後、厚生労働大臣が地元に対して説明に訪れることも明らかにしました。

ウイルスを持ち込む時期については、テロ対策などの観点から公表しないとしています。

協議会では、住民の代表から不安は解消されていないとする意見などが出され、研究所の担当者は「安全対策のさらなる強化を検討するほか、何をしているのか積極的に情報を開示して、透明性を高めたい」と説明していました。

研究所「住民の理解得るよう努める」
(リンク先に続きあり)