https://www.automation-news.jp/2019/05/41589/

使いやすく導入も簡単
コグネックス(東京都文京区)は、マシンビジョンで世界トップシェアの画像処理の専業
メーカー。なかでも超高精度・高速性が求められる半導体市場では50%超の圧倒的なシ
ェアを誇る。
GIGIと言われる画像処理の用途、Guide(位置決め)、Inspection(
検査)、Gage(測定)、ID(自動認識)に対応したポートフォリオを取り揃え、ハ
イエンドから汎用レベルのローエンドまで、幅広く製品・サービスを提供している。
2018年度の売上高は8億600万ドル(約887億円)。過去10年間で年平均15
%以上の成長率で事業を拡大。世界的な自動化需要の高まりを受け、さらに勢いを増して
いる。
そんな同社が現在、最も力を入れて提案しているのが、ディープラーニングベースの自動
検査ソリューション「VisionPro ViDi」と、アライメント自動化ソリュー
ション「AS200」だ。いずれも画像処理の専門家でなければ難しかった工程の自動化
を、より簡単に導入できるようにした製品だ。

ディープラーニングベースの自動検査「VisionPro ViDi」
◆製造現場における画像検査の今と将来
ロボットをはじめ、いま工場内のあらゆる工程で自動化が進んでいる。このうち検査工程
は比較的早くから自動化が進んだが、どうしても人による目視検査でなければならないケ
ースも多く、長い間、課題として残ってきた。
しかしここに来てAI技術の進化により、目視検査から自動検査への道が再び開きつつあ
る。

◆想像以上に複雑で難しい画像検査の開発
画像検査は良品画像と実物の画像を見比べて、傷や異物の有無などを判断して良否判定を
行うが、それを自動化システムに落とし込むのはそんなに単純で簡単ではない。
例えばワークの傷の検査装置の制作。傷は大小、形ともにさまざまで、すべて異なる。画
像処理技術者はすべての傷のパターンを洗い出し、それぞれに照明やレンズを調整して検
査に適した画像を作り、それを元に自動検査のアルゴリズムを作っていく。
傷のパターンは星の数ほどあり、気の遠くなるような作業を繰り返してようやくアルゴリ
ズムが完成する。簡単なものでも数ヶ月以上、アルゴリズムの制作に1年以上かかるのも
ざらだという。

◆AIで目視検査、自動化の第2ステージへ
そのため、いま自動化できているアプリケーションは単純なものが多く、複雑で難しいも
のは後回しになっている。アルゴリズムを作るには手間とコストがかかりすぎ、人による
目視検査の方がコストを抑えられ、正確で早く、柔軟に対応できるのだという。
「検査はすべてオーダーメイドが基本。何を検査するかによって方法は異なる。検査条件
が変わればすべてイチから作り直し。作るのも更新するのも大変で、専門知識が必要とさ
れる。現在、自動化できていないものは、自動化するよりも人を雇って目視検査した方が
効率的だというものばかり」(同社)。
しかし近年、人手不足によって検査工程の人員を確保するのが難しくなっており、その代
替手段として関心が高まっているのがディープラーニング技術を使った検査工程の自動化
だ。
それまで画像処理の専門家がアルゴリズムを作っていたのに対し、ディープラーニングの
場合は、良品と不良品のサンプル画像をAIに読み込ませるだけでAIがアルゴリズムを
自動的に作ってくれる。これによって専門家でなくても正確なアルゴリズムを作れるよう
になり、これまで難しかった目視検査も自動化することができるようになった。最近、A
Iを使った画像検査がブームとなっており、画像検査の自動化の第2ステージは始まって
いる。

(以下リンク先参照)