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2019/06/09(日) 03:12:09.08ID:ASgqfROc9https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190608-00010000-alterna-life
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2019/6/8(土) 7:04配信
YAHOO!JAPAN NEWS,オルタナ
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■コスタリカレポート後編
中米のコスタリカは2021年までにカーボンニュートラル&プラスチックフリー国家になるという野心的な目標を掲げている。
同国は、電力はほぼ自然エネルギーだけで賄い、森林を再生し、エコツーリズム発祥の地としても有名だ。
軍隊を持たない平和国家としてだけでなく環境、エネルギーの面でも先進的な政策を先んじるコスタリカの今をレポートする。
(環境ライター 箕輪弥生)
・すべての経済の基礎は生態系にある
コスタリカを旅すると、熱帯雨林から熱帯雲霧林、そして高地まで多彩な自然の中に豊かで多彩な生態系が息づいていることに驚く。
九州と四国を合わせたほどの広さの国土に地球上の生物多様性の5%を占めるほど豊かな生態系があるコスタリカは、国土の4分の1が保護区として管理されている。
しかし、これまで森林破壊の危機がなかったわけではない。1980年代には年間5万ヘクタールの森林が伐採されたという。
現在、森林面積は1983年の2倍となる 52パーセントまで拡大しているが、政府はこの数字を70%に引き上げ、 2021年までにカーボンニュートラル化を実現するとしている。
このような森林保護は、1996年から森林法で定めた、森林を守るとその生態系サービスへの支払いがされるプログラム(PES)が機能している。
背景には、コスタリカではすべての経済的基盤は健全な生態系からもたらされるという理解が根本にある。生態系の価値を認め、それを政策に活かすことによって森林が再生してきたのだ。
このような政策は、コスタリカの経済的基盤にも好影響を与えている。コスタリカのGDPの50%は観光で占められ、世界各国から多彩な自然を体験しようと多くの人が訪れている。
・コツーリズムが経済を後押し
そのひとつ、コスタリカのエコツーリズムの聖地と呼ばれるモンテベルデの自然保護区を歩いた。ここは熱帯雲霧林という霧が立ち込めるユニークな密林だ。
苔やシダ類、ランなどの着生植物で覆われた樹木の合間を縫うトレイルに入ってすぐ火の鳥のモチーフになったというケツァールの鳴き声に公認ガイドの上田晋一朗さんが気付いた。
そして幸運にも美しいケツァールの姿を見ることができた。同国は確認されているだけでも875種の鳥類が生息している。これは米国とカナダで見られる鳥類の数を超えるという
ハイシーズンには1ヶ月に1.8万人もの観光客が訪れるという「モンテベルデ自然保護区」は入場料が一人17ドル。
保護区内はきちんと整備されたルートに分かれ、それぞれのトレイルに入る人数は制限がある。
保護区の収入は、地元の雇用を作り出すだけでなく、保護区の環境整備などにも使われる。森林保護がもたらす経済への波及が再度、環境保護へと還元している。
・自然エネルギー100%の次に向かうカーボンフリー
経済的基盤として自然保護の重要性を認識するコスタリカは電力も自然エネルギーでほぼまかなっている。
主要な発電源は水力で、国内電力需要の約74%を供給しており、次いで風力(16%)、火山地帯の地熱エネルギー(8%)と続く。
そして、その先に見据えているのがカーボンフリーとプラスチックフリーだ。
昨年5月にコスタリカは化石燃料の使用をやめ、あと2年で世界初のカーボンフリー国家となると宣言した。
また、2017年には使い捨てのプラスチックの使用を廃止すると発表している。
課題となっているのはガソリン車など交通からの炭素排出だ。確かに首都サンホセ周辺の主要道路は渋滞がひどく、カーボンフリーへの道筋は厳しいように見える。
しかし、コスタリカはこれまでも難しいとされる課題に対してまず宣言し、それを実行してきた。
中米の貧しい国だったコスタリカが環境・エネルギー政策でも世界をリードする存在になってきたのは対外的な発信のうまさ、そして野心的な政策による部分も大きい。
あと2年で世界初のカーボン&プラスチックフリー国家になれるか、世界が期待を持って見つめている。