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英裁判所、ジョンソン前外相の出廷命令を無効とする判断
2019年6月8日 17:44 
発信地:ロンドン/英国 [ 英国 ヨーロッパ ]

【6月8日 AFP】英国の高等裁判所は7日、同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)の是非を問う国民投票に先立つ運動中に、故意に虚偽の発言をした疑いがあるとする告発を受けて出されたボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前外相に対する出廷命令を無効とする判断を下した。テリーザ・メイ(Theresa May)首相の後任をめぐって争うジョンソン氏にとっては、大きな追い風となった。

 ジョンソン氏の弁護団は、私人訴追制度による今回の告発は「政治的動機に基づいたもの」で、判例法において前例がないとして不服を申し立てていた。

 4時間近くにわたった今回の審理では、2016年の国民投票に先立つ運動の最中、ジョンソン氏がEUからの離脱賛成を主張し、故意に国民を欺いたかどうかについての議論が行われ、ジョンソン氏側の主張を認める判断が下された。

 ジョンソン氏は、EUに対して英国は毎週3億5000万ポンド(約480億円)も支払う必要がなくなるとの主張を繰り広げていた。

 ジョンソン氏に対する告発は、ジョンソン氏が故意に虚偽の主張をし、公職者による不正を犯したとしていた。

 3億5000万ポンドという数字は英国によるEUへの支払金の総額を示しているが、EUからの払い戻し金や、EUの予算から英国の公共部門への支払いも含まれているため、実際の数字はずっと小さい。(c)AFP/Dmitry ZAKS