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おいらせ農協元組合長が出張旅費を過大受給
2019年6月11日更新

 おいらせ農協(本店・青森県三沢市)の常勤理事2人がかつて組合長を務めていた際、出張旅費を過大受給していたことが、11日までの関係者への取材で分かった。過大受給額は計数十万円の見込み。同農協は5月末の理事会で2人に返納を求めることを決めており、今月26日の総代会で説明する。

事件・事故
 農協は氏名や過大受給額、時期を明らかにしていないが、2人は千葉勝雄氏と根岸金雄氏。過大受給額はそれぞれ数十万円、数万円とみられる。組合長として会合などに出席するため出張した際、私有車を使った場合に受領する燃料費を、農協の公用車で移動した際も受領していた。

 当時は公用車に運転日報が備えられていなかった。沖澤繁弥組合長は取材に「現在は乗車した役員の氏名や行き先、移動距離を記録するよう見直し、適正に運用している」と述べた。

 監事が過去にさかのぼり、2人を含む理事4人の出張旅費の支出状況を調べた。2氏とも取材に「不適切という認識はなかった」と語り、精査した上で農協に返納する方向。総代の一人は「総代会では詳細を説明してほしい」と話している。

 千葉氏は2012年3月〜16年8月、根岸氏は05年6月〜06年12月と07年1月末〜12年2月に組合長を務めた。同農協では、預かった年金共済掛け金3千万円を着服したとして、元係長の男性が13年に業務上横領容疑で逮捕、14年に懲役3年の実刑判決が確定している。当時、組合長として問題の対応に当たった千葉氏は「従前から事務管理がおろそかな面はあった」と話した。