1ヶ月後に参議院選挙という大きな国政選挙を控えた段階で行われた、講談社の女性ファッション誌「Vivi」と自民党のキャンペーン #自民党2019 のコラボ企画。

その内容は「みんなはどんな世の中にしたい?」という問いへの自分の想いを #自民党2019 と #メッセージTシャツプレゼント の2つのハッシュタグ2つをつけてツイートすると、当選者にメッセージTシャツが送られるというもの。

ネット上ではファッション誌が特定政党とコラボレーションすることに対して拒否感が強く、企画についての公式ツイートには多くの批判的なリプライが寄せられていました。

雑誌のイメージにも大きく影響する可能性もあるこの企画、いったいどのような理由や意図があったのか、講談社の広報室に問い合わせてみました。

BUZZAP!編集部:
ファッション誌のViviが特定政党を応援することは雑誌として妥当だと考えているのか。

講談社広報室:
特に問題はないと考えている。政治的な背景はない。

BUZZAP!編集部:
これは講談社として自民党を応援するという姿勢なのか、それとも単なる広告案件のひとつなのか。

講談社広報室:
あくまで広告のひとつでしかない。会社や雑誌として自民党を応援するというわけではない。

BUZZAP!編集部:
2014年には当時の松島みどり法相が 「うちわ」を配布した問題で法相を辞任しているが、ロゴ入りメッセージTシャツのプレゼントは公職選挙法的に問題ないと考えているか。

講談社広報室:
法的にクリアな状況である事を確認した上でキャンペーンを行っている。

ということで、講談社や「Vivi」として自民党を応援しているわけではなく、広告のひとつとして企画されたとのこと。また、Tシャツの配布については法的にクリアなものであると確認済みとの回答でした。

これに併せ、講談社広報室からは以下のコメントが送付されました。
このたびの自民党との広告企画につきましては、ViViの読者世代のような若い女性が現代の社会的な関心事について自由な意見を表明する場を提供したいと考えました。政治的な背景や意図はまったくございません。読者の皆様から寄せられておりますご意見は、今後の編集活動に生かしてまいりたいと思います。             
講談社 広報室
広告のターゲットとしているのは「ViViの読者世代のような若い女性」で、目的としては「現代の社会的な関心事について自由な意見を表明する場を提供したい」としています。

自民党という政権与党による広告企画という形態をとっているものの、こちらでも「政治的な背景や意図はまったくございません」と明言しています。

政党とのタイアップ記事やコラボ企画、CMなどが当たり前のものになっていけば、資本をより多く投入できるところがより上質な広告を広く露出させ、結果的に「総取り」する社会になることは十分に考えられます。

その行き着く先ではどんな人がどんな理由で選ばれ、どんな会社が利益を得ることになるのか、今のうちに考えてみてもよいのではないでしょうか。

https://buzzap.jp/news/20190611-ldp-vivi-tshirt-kodansha/