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2019年6月14日 / 00:28 / 23分前更新
トランプ氏「外国からでも政敵の情報受け取る」と発言、反発招く
Reuters Staff

[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領が来年の大統領選でロシアによる介入を容認すると受け取られかねない発言をして、野党・民主党の強い反発を招き、与党・共和党内からも批判の声が出ている。

問題になったのはトランプ氏が12日のABCテレビのインタビューで行った発言。対立候補に致命的となる情報ならば、外国からの提供であっても積極的に耳を傾けるとの趣旨で「それは介入ではない。彼ら(外国)が情報を持っていて、私がそれを受け取る。もし何か問題だと思えば、連邦捜査局(FBI)に知らせるだろう」と語った。

4月にはモラー特別検察官が、16年の米大統領選でロシアがハッキングを通じてトランプ氏を民主党候補のクリントンに勝たせるために、選挙戦に影響を及ぼしたことが分かったとする報告書を提出している。

こうした中で民主党側は一斉にトランプ氏を非難。ペロシ下院議長は「12日のトランプ氏の発言は、彼が善悪の区別が分かっていないことを、またしてもはっきりと示した」とあきれ返り、ワーナー上院議員も「大統領はロシアに対して来年の選挙に介入してもよいと『お墨付き』を与えた」と強調した。

ワーナー氏は、大統領選候補者に外国のエージェントから得た支援の申し出をFBIに報告することを義務付ける法案も提出したが、共和党が優勢な上院で可決できなかった。

それでも共和党内でもトランプ氏の発言は適切ではないとの意見が聞かれた。トランプ氏と政治的に最も近い人物の1人とされるグラハム上院議員は「間違いだと思う」と述べ、外国政府から支援の提案をされた米国のいかなる公職者もそれを拒絶し、FBIに通報すべきだと付け加えた。