著名な杜氏(とうじ)として知られる石川県能登町の農口尚彦さん(86)が以前に勤めていた「農口酒造」(同県能美市)を相手取り、日本酒などのラベルに自身の名前を使用しないよう求めた仮処分について、金沢地裁が申し立てを認める決定をしたことが14日、分かった。5月30日付。

農口さんが現在杜氏を務める農口尚彦研究所(同県小松市)によると、農口さんは2015年に農口酒造を退社したのに、その後も同社は日本酒などに「杜氏 農口尚彦」と題したラベルの使用を続けていると主張している。

同社と研究所が製造した酒を客が混同する恐れがあるとして、農口さんが昨年11月、仮処分を地裁に申し立てた。酒造側は「農口さんの承諾を得ている」などと反論したという。

農口さんは研究所を通じ「今回このような結果になって、一安心です」とのコメントを出した。

一方、農口酒造の渡辺忠社長は14日、取材に「農口尚彦のラベルの付いた酒は農口さんがここで働いていた際に造ったもので、私には売る権利がある」と主張した。(共同)

[2019年6月14日21時22分]
https://www.nikkansports.com/m/general/news/201906140001108_m.html?mode=all
分かりやすい経緯(個人ブログに飛びます)
https://arnon.jp/noguchi