https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190621/k10011964451000.html

ジョージアでデモ隊と警察衝突 240人けが 反ロシア感情が背景
2019年6月21日 22時03分

11年前、ロシアが軍事侵攻したジョージアの議会でロシアの国会議員がロシア語で演説したのをきっかけに、およそ1万人のデモ隊と警察が衝突し、これまでに少なくとも240人がけがをしました。デモはいったん収まりましたが、野党側は21日の夜に再びデモを行うよう呼びかけていて、緊張が続いています。

ジョージアの首都トビリシでは20日、訪問中のロシアの下院議員が議会で通訳をつけずロシア語で演説したことに野党支持者が反発し、夜にかけておよそ1万人が議会を取り囲み、抗議デモを行いました。

警察がゴム弾や催涙ガスを使ってデモ隊の排除に乗り出し、デモはいったん収まりましたが、地元メディアによりますとこれまでに双方合わせて少なくとも240人がけがをしました。

旧ソビエトのジョージアは、国内に分離独立を主張する2つの地域を抱え、11年前にはロシアがこれらの地域を保護する名目で軍事侵攻し、今も国土の2割にあたる地域にロシア軍が駐留して、外交関係は断絶したままです。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は21日、「ロシアに対する挑発であり、国際的な行事に出席したロシア国民の安全が脅かされたことを深く懸念している」とコメントしました。

一方、ジョージア議会の野党側は、国民の間に残る根強い反ロシア感情を背景に、21日の夜に再びデモを行うよう呼びかけていて、現地では緊張が続いています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190621/K10011964451_1906212154_1906212203_01_02.jpg