0001ごまカンパチ ★
2019/06/22(土) 15:29:08.79ID:Wvp1NfHS9仕事に疲れストレスを感じるのは人間だけではないことが新しい研究により明らかになっています。
人間と同じように仕事にストレスを感じるのは、DNAの99%が人間と類似しているチンパンジーや、高い知能を持ったイルカなどではなく、
なんとミツバチでした。
Relationship between brain plasticity, learning and foraging performance in honey bees
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0196749
Bees get stressed at work too (and it might be causing colony collapse)
https://theconversation.com/bees-get-stressed-at-work-too-and-it-might-be-causing-colony-collapse-96412
ミツバチの人生にはほとんど癒やしが存在しません。働きバチは毎日花から花粉や蜜といった重要な資源を収集するために長距離を移動します。
そして、長距離を移動する中で、働きバチは捕食者から身を守ったり、悪天候に対応したりと、さまざまな危険に苦しめられることとなります。
そして最新の研究から、慢性的なストレスが人間の精神状態に影響するように、捕食者や悪天候といった外的なストレス要因が
ミツバチの脳内の特定のニューロン間の接続性を変えてしまうことが判明しています。
ニューロン間の接続性が変わることで、ミツバチの問題可決能力が低下するとのことです。
研究では個々のミツバチを追跡調査するためにラジオタグを使用し、問題解決能力が個々の収集活動などにどのような影響をもたらしているかが
調べられています。
まず、研究ではミツバチが花の蜜や花粉を見つけるために不可欠な「異なる花のにおいを嗅ぎ分ける能力」に着目し、その能力を測定。
次に、食べ物の有無を示すにおいが切り替わった際に、たどる花のにおいを切り替えることができるかどうか、という点についても測定します。
これはさまざまな種類の花から蜜と花粉を効率的に収集するために重要な能力と考えられています。
調査の結果、長い間働きバチとして収集の旅にでかけていたミツバチ、もしくはより過酷な採集の旅に出かけたミツバチは、
新しい花のにおいを覚える能力が他のミツバチよりも低下していることが明らかになっています。
これは捕食者や危険な環境などといったストレスにさらされ続けたことが原因であると考えられています。
哺乳動物の場合、同じように捕食者や危険な環境といったストレスにさらされ続けると、学習困難を引き起こすことが明らかになっており、
ミツバチでも同じように問題が生じているわけです。
「花の蜜を収集する」ということは、働きバチにとっての「仕事」であるといえます。
しかし、特に若いミツバチにとってはこの仕事が強いストレスとなっているとのこと。
ミツバチが生涯にわたって行わなければならない仕事が大きなストレスとなっており、脳に悪影響まで及ぼしているという事実は驚くべきことだと
研究者は述べています。
また、研究チームはミツバチの学習能力に影響を与える脳構造の変化についても特定しています。
採集活動の強度が、「においを処理するために使用される脳領域」と「学習および記憶に関連する脳領域」との間のニューロンの接続性を
変えることが判明しており、将来的には脳の構造を見るだけでミツバチの問題解決能力を予測できるようになる可能性まで示唆されています。
ミツバチとストレスの関係性について調査することで蜂群崩壊症候群の原因を突き止め、ミツバチの減少を防ぐことにつながることが期待されています。