もう待てない!参院選 「投票日7月21日」看板 自治体フライング続出

 参院選の日程が正式決定する前に投票日を「7月21日」と明記した
候補者ポスター掲示板を立てる自治体が相次いでいる。与野党の駆け引きから、
政府が参院選日程をなかなか決めなかったことで、焦った自治体が
「フライング」した格好だ。

 千葉県船橋市は24日から「7月21日(日)投票日」と書かれた掲示板の
設置を開始。今週中に計654カ所設置する。同市選管は「業者の作業や市が
設置を確認する日程などを考えると、これ以上待てなかった」と話す。
東京都葛飾区や大田区なども同様の対応をしている。

 2016年参院選では、政府は6月2日に「6月22日公示、7月10日投開票」の
日程を閣議決定した。決定から公示までに20日間確保され、準備が十分できた。
ところが今回は参院選の閣議決定は26日の国会閉会後で準備期間は10日にも
満たない。投票日を記載せずに設置する方法もあったが、船橋市選管は
「投票率アップのため、投票日明記は不可欠と考えた。苦渋の選択だった」と
語る。国会の会期延長などで日程がずれれば、シールを貼って修正する
予定だった。

 掲示板への投票日の記載については規定はなく、正式決定前の
「フライング記載」についても法的な問題はない。菅義偉官房長官は25日の
記者会見で「それぞれの選管にかかるもので政府としてコメントすべきでは
ない」と述べた。


毎日新聞【野原大輔】 (2019年6月25日 17時59分、最終更新 6月25日 17時59分)
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190625/k00/00m/010/155000c

「7月21日」の投票を呼びかける参院選ポスター掲示板=千葉県船橋市で
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/06/25/20190625k0000m010154000p/9.jpg