「仁徳天皇陵」として宮内庁が管理する国内最大の前方後円墳を含む、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」が、世界文化遺産として登録されることがユネスコの世界遺産委員会で決まりました。

新たな世界遺産を決めるユネスコ=国連教育科学文化機関の世界遺産委員会の会議は、カスピ海沿岸のアゼルバイジャンの首都バクーで日本時間の6日午後に再開され、午後5時半すぎに、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」を新たに世界文化遺産として登録することを決めました。

会場で審議の様子を見守ったユネスコ日本政府代表部の山田滝雄大使と大阪府の吉村洋文知事は、ともに登録の決定を喜びました。

「百舌鳥・古市古墳群」は、大阪府の堺市と、羽曳野市・藤井寺市にまたがる、4世紀後半から5世紀後半ごろに造られた、合わせて49基の古墳からなります。

中には、宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理し、「大山古墳」とも呼ばれる国内最大の前方後円墳も含まれています。

これらの古墳は、当時の高い造築技術を示しているほか、日本の古代国家の成り立ちを研究するうえで貴重なものとされ、今回の決定を受けて、今後、どのように保存していくのかが改めて問われることになります。

「百舌鳥・古市古墳群」の登録によって、日本の世界遺産は文化遺産が19件、自然遺産が4件になります。

パブリック・ビューイングで歓声 大坂 堺

大阪・堺市では世界文化遺産に登録される瞬間を見届けようと、インターネット中継によるパブリック・ビューイングが行われ、アゼルバイジャンの首都・バクーで行われているユネスコの世界遺産委員会の審議の様子が映し出されました。

会場にはおよそ700人が集まり、午後5時半すぎに登録が正式に決まると、大きな拍手と歓声がわき起こりました。

大阪府での世界遺産の登録はこれが初めてです。

ハニワ課長は「感無量」

世界文化遺産への登録が正式に決まったことについて、堺市のマスコットキャラクターで、ハニワのかぶり物をした「ハニワ課長」は、「感無量です。堺の宝が、世界の宝になりました。『サイコー!フンタスティック!』」と喜びの声を上げていました。

そして「これからは世界に向けて、しっかりと古墳のよさを伝えていきたい」と、今後のPR活動に向けた意気込みを話していました。

地元では号外を配布

「百舌鳥・古市古墳群」がある大阪・羽曳野市では、世界遺産への登録が正式に決まったあと、駅前で市の職員が世界遺産に登録されたことを知らせる広報誌の号外を配りました。

小学5年生の男子児童は「古墳のことは学校でも習います。世界遺産になってすごいなあと思います」と話していました。

地元の男性は「どちらかというと堺市の古墳がメインで、羽曳野市の古墳をどういう風にアピールしていくかが課題だと思います。まだピンときませんが、観光客が来ると実感がわくと思います」と話していました。

また、地元で生まれ育ったという高齢の男性は「60歳以上の人が多いまちなので、若い人に来てもらって活性化したらうれしいです」と話していました。

安倍首相「世界の宝として魅力を積極的に発信」

安倍総理大臣はメッセージを発表し、「心からうれしく思う。数多くの古墳は、わが国独自の文化を物語るものであり、まさに世界に類を見ない人類の遺産だ。これまで大切に守ってこられた関係者の方々に深く敬意を表するとともに、世界の宝として、その魅力を積極的に発信し、次世代に引き継いでいく決意を新たにしたい」としています。

宮内庁「今後も必要な協力」

「百舌鳥・古市古墳群」が世界文化遺産に登録されたことについて、古墳の一部を管理している宮内庁の坂井孝行書陵部長は「わが国が推薦した案件が登録されたことについては、喜ばしいことと思います。宮内庁としては、皇室御祖先のお墓としてその『静安と尊厳』が損なわれないことを前提に、今後とも陵墓を含む世界文化遺産の保全に向けて、必要な協力を行ってまいる所存です」と談話を出しました。

2019年7月6日 17時47分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190706/k10011984781000.html?utm_int=news_contents_news-main_001
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190706/K10011984781_1907061742_1907061742_01_02.jpg

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