ドイツは中欧という位置にあるので、両面戦を避けるのは国是のようなもの。
これを分かっていない人はいない。
では、なぜこの国是を犯してまで、ソ連戦に突入したのかと言えば、石油だと
思う。ヒトラーがイギリスを完全に叩かずに、講和に拘ったのも石油ゆえだろう。
イギリスと講和して、ローヤルオイルから供給を受けるつもりだったのだろう。
日本もドイツも資源国ではないので、石油などの資源をどうやって手に入れるかが
戦争遂行上の難問だった。
ヒトラーは共産主義を敵視していたから、いずれはソ連に攻め入るつもり、真の
目標はソ連にあったのだけど、イギリスとの講和がならないままにソ連に入ったのは
石油を求めてだ。アフリカにも石油はあるが、イタリア軍が弱くてどうにもならなかった
からな。
ソ連戦に敗退したあとは、石油がいよいよ枯渇してくる。最後のバルジ大作戦なんか
では、戦車用の石油を集めるのに苦労したらしい。最後の一滴までかき集めた。

ま、というわけで、日独は戦後も中東などの産油国と関係を深めていくわけだけどね。