【ワシントン時事】トランプ米大統領は30日、中国が来年秋の米大統領選でトランプ氏が敗れることを期待して貿易協議を引き延ばそうとしているとツイッターで批判し、「私が勝てば、現在交渉中の内容よりもはるかに厳しいものになるか、もしくは合意なしとなるかだ」と警告した。「米国は全てのカードを持っている」とも強調し、追加関税の拡大をちらつかせて譲歩を迫った。

トランプ氏は「中国は米国の農産物の購入を開始することになっていたが、そのような兆しはない」と投稿し、6月末の米中首脳会談での約束を果たしていないと問題視した。3カ月ぶりとなる米中閣僚級の貿易協議が30日から中国・上海で再開されており、米国は改めて追加購入を求めたもようだ。協議は31日までの予定。
 
米国は5月、中国が貿易協議の合意案を拒否したとして対中追加関税を引き上げた。トランプ氏はツイッターで「中国はいつも自分たちの利益のために最後にディール(取引)を変えてくる」と非難。その後、記者団に対し、中国が関税負担を減らすため対米輸出に有利な自国通貨の切り下げを行ったり、金融緩和策を講じたりしようとしていると持論を述べ、長期戦を覚悟したかのような中国側の姿勢に不満を訴えた。

2019年07月31日06時56分 時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019073100177&;g=int