https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190803/k10012020301000.html

池袋暴走事故「厳罰を」2週間で5万人超が署名
2019年8月3日 12時38分

東京・池袋で高齢ドライバーの車が暴走し、幼い女の子と母親が死亡した事故で、遺族が厳罰を求める署名活動を始めたところ、およそ2週間で5万人を超える署名が集まりました。遺族は「交通事故が1つでも減ってほしい」と訴えています。

ことし4月、東京・池袋で、旧通産省の幹部だった88歳のドライバーが運転する乗用車が暴走して歩行者などを次々にはね、自転車に乗っていた松永真菜さん(31)と長女の莉子ちゃん(3)が死亡しました。

警視庁は過失運転致死傷の疑いで捜査を進めています。

事故を受けて松永さんの夫ら遺族は、ドライバーに厳罰を求める署名活動を先月18日から始めていて、3日は現場近くの公園に立ち協力を呼びかけました。

署名した2歳の子どもを持つ板橋区の33歳の女性は「同じ親として許せない思いがある。運転免許の返納などがより進んでほしい」と話していました。

署名用紙はインターネットにも公開され郵送でも受け付けていて、およそ2週間で5万人を超える署名が集まったということです。

松永さんの夫は「しかるべき処罰が再発防止につながると思う。署名活動を通じてハンドルを握る多くの人に安全運転を考えてもらい、交通事故が1つでも減ってほしい」と訴えています。

免許返納 2か月連続で過去最多に
今回の事故のあと、高齢者を中心に運転免許証を返納する人が増加しています。

警視庁によりますと、東京都内で免許証を返納する人は事故以前は1か月当たりおよそ3800人で推移していましたが、翌月の5月は5759人、6月は6786人と、2か月連続で過去最多を更新しました。

先月も6278人と高い水準が続いています。

また、東京都も高齢ドライバー対策に乗り出し、70歳以上のドライバーを対象に踏み間違いによる急発進を防ぐ装置の購入費用などを補助する制度を導入し、受け付けを始めています。