立秋前夜の伝統行事「夏越(なごし)神事」が7日夜、京都市左京区の下鴨神社で営まれた。御手洗(みたらし)池の中央に立てられた50本の斎串(いぐし)を、氏子の男たちが水しぶきを上げながら激しく奪い合った。

 今年1年の厄をはらい、無病息災を願う神事で、斎串は厄よけや開運の御利益があるとされる。矢のような形をしていることから、「矢取り神事」とも呼ばれている。

 境内が薄闇に包まれた午後7時すぎ、本殿で神事を終えた神職と約50人の氏子が池のほとりに集結。参拝者が納めた厄よけの紙の人形(ひとがた)が大量に池に投じられると同時に、氏子たちが一斉に池の中に駆け込み、もみくちゃになりながら斎串を取り合った。

https://s.kyoto-np.jp/top/article/20190807000158