0001ごまカンパチ ★
2019/08/13(火) 13:10:42.36ID:2FNcbS+S92000年かけても解けなかった謎がついに。
カメラ好きなら誰しも、写真(レンズ)のはじっこの像がにじんだり色がブレたりすることに悩んだことがあるでしょう。
これはもうレンズの物理的な性質で、補正することはできても消すことはできない...と思っていました。
しかし、その常識がくつがえる日が来ました。メキシコ・モンテレイ工科大学のラファエル・ゴンザレス=アクーニャさんが導き出した数式を使えば、
このにじみを完璧に補正できるレンズを設計できるというのです!
モンテレイ工科大学の公式ウェブサイトでは、ラファエルさんがインタビューでひらめきのきっかけについてコメントしています。
“Me acuerdo que
una mañana me estaba preparando un pan con Nutella, y de repente dije: ¡madres! ¡está ahí! ".
「朝、Nutella(ヌテラ : イタリアのチョコレートスプレッド)をパンに塗ってたら、ひらめいて思わず叫んだんだ。ママ、答えはここにあるって」
※中略
■球面収差問題を解決
どんなレンズでも...たとえ最高級のクオリティで、超精密に製造された、お値段もビンビンにはって、フレームの中心がどんなに精密にできてて
クリアなレンズだろうと...レンズの端で生じる微妙でかすかなボケは防げません。
これは「収差(球面収差)」と呼ばれるもので、実はレンズが誕生した千年以上も前から、ずっと光学機器にまとわりついてみなを悩ませてきた
一大問題だったんです。
これまで、この問題は絶対に解決できない、とまで言い切られてきましたが、メキシコの物理学者が意表をつく形で数式を導き出すことに成功、
これからのレンズ業界とレンズの製造自体が大きく変わってしまうような、瞠目(どうもく)すべき転換期を迎えることが予想されそうです。
理論では、球面のガラスレンズは通過するあらゆる光をひとつのターゲットである「焦点」に収束してから分散させる能力を備えているとされています。
でも現実には、そううまくいきません。実際には焦点の一点に光が集まることはなく、レンズの各所でレンズの屈折に差が生じること、
形状や素材が不完全であることなどが原因で、特にレンズの端近くから入ってくる光線は被写体を捉えにくくなるのです。
この現象は「球面収差」と呼ばれるもので、あのニュートンや偉大なギリシャの数学者ディオクレスすら解けなかった難題なのです。
■ワッサーマン・ウルフ問題を解決
今までは、この球面収差効果を修正する、または打ち消す効果を持つ新しいタイプの非球面レンズが登場したり、デザインや製造方法の向上により
この収差を弱める手法をとったりすることで、現代のレンズ製法は限りなく均一にシャープな画像を作り出すことができるようになっています。
レンズメーカーは用途によって非球面形状をひとつひとつ実験しながら導き出さなくてはならなくなってしまうため、これらのレンズは
完全に球面形ではないばかりか、生産に大きなコストが伴ううえに、製造とデザインは困難を極めます。
ここにきて、この"常識"が覆されることになるのです。
これもメキシコのモンテレイ工科大学所属の博士課程に所属するラファエル・ゴンザレス=アクーニャさんのおかげです。
数ヶ月の研究の後に、誰もが目を剥くような奇抜な方程式を駆使して、この球面収差の反作用となる分析的な「解」を導いたのです。
この解は、時を1949年にさかのぼる「ワッサーマン・ウルフ問題」と呼ばれる難問の「解」となりました。
■新たなレンズで科学分野にも新たな光がもたらされる
普通の人がこれを見ても、たぶん「俺は物理や数学にはむいてないな」って余計に思い知らされるくらいでしょうが、レンズメーカーにとっては
球面収差がまったくないレンズのデザインの青写真となる貴重な数式です。
レンズの大きさや素材、その用途には関係なく、この数式は光学的に完璧なデザインに必要な数字を導くことができる魔法の数式なのです。
この画期的発見は、惜しみなくお金を注いだレンズのほんの小さなフォーカスのずれにも機嫌が悪くなる気難しい写真家を喜ばせるだけのものではありません。
望遠鏡や顕微鏡など鮮明さが増せば新しい発見につながる、科学用途のイメージング分野で使用する機器に大きく貢献することになるでしょう。
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