この「京アニ放火事件の被害者の氏名を公表するな」という動きは非常に危険である。
死亡者の遺族が「氏名を公表するな」と言えば氏名を公表されないという前例ができてしまうとどうなるか一例を挙げてみよう。
例えば国家権力にとって邪魔な人間がいたとして、その人間を国家権力が暗殺したとする。その人間の遺族が「氏名を公表するな」と言ったことにしてしまえば誰が暗殺されたのか、国民は知ることができなくなる。国家権力のやりたい放題の社会ができてしまうわけだ。
人が殺された事件が起きた場合はその犠牲者の氏名や年齢など誰が殺されたのかの情報は広く社会で共有し、マスコミやジャーナリストやその他の一般人がその事件をチェックする事が可能なようにしておかなければ危険だということだ。
「京アニの遺族が氏名を公表されたら可哀そう」という一時の感情だけで危険な前例を作ってはならない。