カラスと呼ばれたクジラは新種 科博などのチームが発表

 北海道の捕鯨関係者の間で「カラス」などと呼ばれていた黒っぽいクジラは、新種だった。

 そんな研究結果を国立科学博物館や北海道大などの研究チームが30日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。
 「クロツチクジラ」と命名した。

 このクジラは、ツチクジラと呼ばれるハクジラの仲間の一種。
 以前から「カラス」「クロツチ」として存在は知られていた。
 チームは北海道の各地に打ち上げられた6個体を、米国や英国、スウェーデンなど各地のツチクジラ類の標本と比べて分析した。

 他の種が体長最大12メートルなのに対し、クロツチクジラは同6・9メートル。
 体色が黒く、突き出した口が比較的短かった。
 DNA解析でも、他の種との違いが大きく、新種と結論づけた。
 ツチクジラの仲間で最も小柄なことから、学名にはラテン語で「最も小さい」を意味する「minimus」と付けた。

 論文はサイト(URL省略、ソースでご確認下さい)に掲載する。(小坪遊)

朝日新聞デジタル 2019年8月30日 18時28分
https://news.livedoor.com/article/detail/17007222/