日本が朝鮮半島を併呑するやいなや、軍が首都・漢城(現ソウル)の官衙や書堂や貴族の邸宅におしいって書物という書物を略奪したうえ
それら貴重な書物をすべて漢江にうち棄てるという文明国にあるまじき蛮行をはたらいたエピソードはあまりにも有名だ
そのとき投棄せられた大量の書物の墨によって漢江が黒く染まったともいう…

日本は朝鮮の文化力をおそれていたのだ
騎馬民族満洲人により最後の漢族王朝・明朝がほろびてこのかた、東洋の文化的拠点となっていた漢城は
この蛮行によってその地位をおとしめられ、朝鮮ひいては全東洋の文化的低迷をもたらした

その痛手はあまりに甚大で、回復には今世紀まで要することとなったわ