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衝突トラック、同僚「道間違いか」 ナビやカメラ未装着
京急脱線事故
2019年9月5日21時33分


 横浜市内の踏切で起きた脱線事故で、トラックを運転していて亡くなった本橋道雄さん(67)が勤める運送会社の同僚らによると、本橋さんは5日午前4時に千葉県香取市の会社に出勤し、横浜市の取引先に向かった。そこでグレープフルーツやレモン、オレンジを積み、千葉県成田市内に運ぶ予定だった。前日の4日は午後5時には退社していたという。

 通常は国道15号を通るが、同僚は「間違って狭い道に入ってしまい、国道に戻ろうとしていたのでは」と推測する。本橋さんが乗っていた13トントラックは2002年式で、勤務先のトラックの9割近くに付いているバックモニターを備えていなかったという。ナビゲーションシステムも装備していなかった。

 本橋さんは大手メーカーで長年、運送担当を務めた後、昨年10月に同社に入って以降、無事故だった。飲酒の習慣はなく、6月の健康診断でも異常はなかった。同僚男性は「勤務態度は真面目で、事故は信じられない」と話した。