須磨海水浴場の利用客45万人→24万人 過去最低の昨夏を大きく下回ったワケ

 神戸市は6日、今夏の須磨海水浴場(同市須磨区)の海水浴客は約24万1千人だったと発表した。1982年の統計開始以来、過去最低だった昨夏(約45万3千人)をさらに大きく下回り、ピークだった2002年に比べると2割弱まで落ち込んだ。梅雨明けが大幅に遅れ、お盆の時期に台風が重なったことも影響したという。

 遊泳期間は7月11日〜8月25日。今年は近畿地方の梅雨明けが7月24日で昨年より15日遅かった上、8月半ばに台風10号が西日本に接近し、例年なら海水浴客で混み合うお盆の時期に3日間遊泳禁止となった。期間中の真夏日も34日と例年より10日前後少なく、客足が遠のいた。

 市によると、過去に海水浴客が最も多かったのは02年の約138万6千人。近年は70万人前後で推移していたが、昨年は2度の台風襲来や記録的な猛暑で過去最低となり、今年はそこからさらにほぼ半減した。

 一方で、酒類の持ち込みや飲酒を禁じる「ファミリーエリア」を拡大した結果、同エリアには前年比4倍の約6万3千人が訪れた。市海岸防災課は「海水浴離れが進む中、親子向けのPRに力を入れていきたい」としている。

 遊泳期間が同じだったアジュール舞子海水浴場(同市垂水区)の利用者数は、約18万3千人(前年比18%減)だった。(長谷部崇)


利用者が大きく落ち込んだ須磨海水浴場=8月4日、神戸市須磨区
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2019/9/6 21:16神戸新聞NEXT