https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190912/k10012079061000.html

噴火活動で面積が拡大した小笠原諸島の西之島を環境省などが3年ぶりに上陸調査した結果、
噴火後初めて「オナガミズナギドリ」の繁殖が確認されました。

小笠原諸島の父島の西、およそ130キロにある西之島では、6年前に活発な噴火活動が始まって溶岩が流れ出し、
海上保安庁などによりますと、島の面積はことし5月の時点で、もとのおよそ10倍に広がっています。

噴火活動が低下していることから、環境省と動植物や地質の専門家は、今月3日から5日にかけて
3年ぶりに上陸調査を行いました。

その結果、土の中に巣を作る「オナガミズナギドリ」について、巣穴の中にヒナや卵が見つかり、
噴火後初めて繁殖が確認されたということです。

また、噴火前には確認されていなかったカニや貝類などが生息していたということです。

環境省などは今後も定期的に調査を行い、西之島の生態系の変化を観察していくことにしています。

調査に参加した森林総合研究所の川上和人主任研究員は「考えていたよりも速いスピードで海鳥の繁殖が始まっていた。
調査を続けることで島の生物学を解明できるのではないかと期待している」と話していました。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190912/K10012079061_1909121826_1909121920_01_02.jpg