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ネットで「淫売」「夫は強姦魔」と誹謗中傷、投稿者との終わりなき闘い 片瀬久美子さん

2019年09月22日 09時13分

「昔淫売をやっていた」「娘にも淫売を強要」「旦那は強姦魔」「研究費を着服した」「不正に学位を取得」……。サイエンスライターの片瀬久美子さんに対するツイッター上での誹謗中傷は2年前のある日、始まった。片瀬さんが投稿者を相手取った損害賠償請求訴訟で、今年7月、投稿者に約264万円の支払いを命じる判決が下された。

片瀬さんの主張が全面的に認められた形となる。今回、中傷被害の実態や訴訟に至るまでの経緯、裁判の苦労などを、片瀬さん本人に聞いた。

●「淫売」「旦那は強姦魔」といった誹謗中傷

――ツイッター上での誹謗中傷投稿が始まったのはいつ頃で、それに対して片瀬さんは当時、どのように対応していたのでしょうか?

「書き込みが始まったのは2017年7月です。森友・加計問題に関する公文書開示について政府や行政機関には国民に対する説明責任があるといった趣旨のツイートをしたことで、一部の人達からの反発を受けたことがきっかけでした。

複数のアカウントから私に対して『淫売』『旦那は強姦魔』などといった誹謗中傷の書き込みが繰り返されました。発信者を特定し、損害賠償請求訴訟を起こしたのは、そのうちの1つのアカウント(X1)に対してです。

中傷投稿に対しては、書き込み内容を否定する投稿を必要最小限に行ったのみで、できるだけ応戦しないようにしていました」

ーーツイッターには、不適切な投稿をアカウントや投稿をツイッター社に「通報」する仕組みがありますが、利用しなかったのでしょうか。

「最初に中傷してきたアカウントをツイッター社に通報したのですが『Twitterのルールに違反していない』という回答でした。これだけ酷い中傷なのにTwitter社から問題なしと判断されたことで、私は中傷を受けても仕方のない人物だとみなされた様に感じられて、さらに深く傷つきました。

後日、何らかの理由でそのアカウントが凍結されましたが、また別のアカウントから同じような誹謗中傷投稿が繰り返されました。

しかし、何度通報してもTwitter社は『ルール違反ではない』として私への中傷を容認し続けました。そのため、最後の手段としてX1に対して法的手続きを始めることにしました。

お金も時間もかかる手続きを始めたのは、娘や家族に対しても中傷されたことが大きいです。自分が強姦魔と書かれ、夫もかなり怒っていました」

●発信者情報開示請求→警察に相談→被害届受理→本人特定
(リンク先に続きあり)