「復興五輪」、各地に勇気を=オールジャパンで取り組み−橋本五輪相
2019年09月25日07時18分

橋本聖子五輪担当相は24日、時事通信などのインタビューに応じ、「復興五輪」と位置付ける2020年の東京五輪・パラリンピックを成功させることで、全国各地で頻発する災害の被災地にも希望を届けたいとの抱負を語った。「オールジャパン」で取り組む重要性も強調した。主なやりとりは次の通り。

 −心境と意気込みは。

 あらゆる立場で五輪・パラリンピックに携わってきた者の一人として、最後の総仕上げの大事な時に担当相に任命され、ものすごく緊張している。大会に向かって頑張ってきた方々に対して恩返しをすると同時に、次に何を残していくのかということを明確に発信するべき大事な時が来た。

 −大会に向けた最も重要な課題は。

 大事なことはたくさんあるが、「復興五輪」が柱だ。(東日本大震災の被災地の)東北だけでなく、自然災害が多発し、あらゆる地域が被災地となっている。復興を成し遂げる姿が、次に向かっていく勇気や希望になるということを発信できるものにしたい。
近々にやらなければならないのが暑さや感染症、サイバーテロ対策だ。最先端の技術で取り組まなければならない課題で、そこに次世代のレガシー(遺産)となる大きなヒントが凝縮されている。

 −東京一極集中が進むとの指摘もあるが、地方の機運をいかに盛り上げるか。

 五輪経験者として思うのは、地方自治体と一体となりオールジャパン体制で成功に向けて機運を高めるという点で、東京都や組織委員会はうまくやってきている。全都道府県の木材を新国立競技場に利用するなどの取り組みは、五輪に参画したんだということにつながる。いい形でこのまま進んでいってほしい。

 −政治分野の男女共同参画で今後必要な取り組みは。

 今回の内閣改造で女性閣僚が2人だったことに関し、もっと多く参画してもよかったという声があることは承知している。女性の立場としてこの仕事をすると、まだまだ意識改革が全体的に必要だと感じる。女性が自ら進んで政治分野に入っていきたいと普段から考えられるような土壌を、各政党がつくる努力をしていかなければいけない。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019092401077&;g=pol

関連記事

海外メディアの福島県視察 「復興五輪」を確かめに
平山亜理2019年8月18日17時00分

東京電力の社員でかつて同社の女子サッカーチームの選手だった増田亜矢子さん(44)も質問を受けた。

「私たちの会社がしたことは地元の人にとって裏切り行為。あってはならない事故を起こし、申し訳ない」

と語る増田さん。日系ブラジル人のジャーナリスト葉山ネイデさんは「事故後、東電を辞めてもよかったのに誠意を持って復興に取り組んでいて胸を打たれた」と話した。
https://www.asahi.com/articles/ASM836WP6M83UHBI03C.html

報道各社のインタビューに答える橋本聖子五輪担当相=24日、東京都千代田区(代表撮影)
https://i.imgur.com/2FfhiS4.jpg