https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-50120659

カナダ総選挙、知っておくべき5項目
2019/10/21


カナダ連邦下院議会選挙(定数338)が21日(日本時間21日夜から)、投開票される。ジャスティン・トルドー首相(47)率いる与党・自由党が政権を維持できるかが焦点だ。

自由党と最大野党・保守党はそれぞれ、過半数の議席を得ようと5週間にわたる選挙戦を繰り広げてきたが、支持率は拮抗(きっこう)している。
いよいよ有権者が票を投じる日がやってきた。
カナダ総選挙に向けて知っておくべき5項目を以下にまとめた。

1. トルドー首相をめぐる国民投票

4年前の2015年、劣勢を跳ね返し歴史的勝利を収めた自由党党首のトルドー氏は、再選を目指している。
トルドー氏は、娯楽目的の大麻使用の合法化や、資力調査に基づく子供手当てなど、数多くの重要公約を実現してきた。その一方で、一部主要公約では失敗している。選挙制度の徹底的な見直しは取りやめとなり、収支の均衡を計るとしていた財政は赤字となった。

新しい指導者に与えられる国民やマスコミとの蜜月期間は、トルドー氏の場合、通常より長く続いたが、それでも当初の輝きは失いつつある。理由の1つは、2016年に富豪の慈善家で宗教指導者のアーガー・ハーン氏が所有するバハマ諸島の島で休暇を過ごしたことが、倫理法規違反と認定されたことだ。

それから、悲惨なインド訪問があげられる。インドの民族衣装に身を包んだ一家の写真は、正式な外遊というよりも観光色が強かった。また、シーク教過激派の疑いがある人物への公式晩餐会招待をキャンセルするなど、物議を醸した。

3つ目は、カナダのエンジニアリング・建設大手SNCラヴァランの汚職に対する司法介入疑惑だ。今年1月まで法相兼司法長官を務めていたウィルソン=レイボールド氏が、SNCラヴァランに起訴猶予合意を適用させようとする圧力を受けたと証言した。
今年9月には、肌の色の濃さを誇張する「ブラウンフェイス」の化粧をしていた学生時代の写真が報じられ、釈明に追われた。

2. 新顔の登場
(リンク先に続きあり)

インドの民族衣装に身を包んだジャスティン・トルドー首相(右)とソフィー・グレゴワ夫人
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/DD8B/production/_108751765_gettyimages-921912742.jpg