https://www.yomiuri.co.jp/national/20191101-OYT1T50256/

那覇市の世界文化遺産・首里城跡に立つ首里城の正殿(せいでん)などが全焼した火災で、
城内に収蔵されていた美術品約1500点のうち、耐火の収蔵庫に保管されていなかった少なくとも
約420点が焼失した可能性が高いことがわかった。正殿などに展示、保管されていた琉球王国時代の
工芸品などが含まれているという。

首里城を管理・運営する一般財団法人・沖縄美ちゅら島財団が1日、那覇市内で記者会見して明らかにした。
残る美術品1000点余りには、県指定文化財の絵画、工芸品など3点が含まれ、耐火の収蔵庫に保管されていたが、
1日までに確認できておらず、焼損したかは不明という。首里城跡の石垣や基礎などの遺構は正殿の地下に
保存されているが、これも確認できていない。国宝はなかった。

また、これまで漏電や電気系統のトラブルなどは起きていないという。

火災現場では1日、沖縄県警と那覇市消防局の実況見分が行われた。県警などは、警備員が最初に正殿北側から
煙を目撃したことなどから、正殿内部が出火元とみて捜査している。しかし、大量のがれきがあるため、
出火原因の特定には時間がかかる見通しという。2日も引き続き実況見分を行う予定。