不動産もヤバイが、自動車もヤバイ

【動画ニュース】中国自動車業界に倒産の波 専門家「政府の補助金政策が主因」 2019年11月7日
https://www.ntdtv.jp/2019/11/41953/
中国自動車業界が厳冬期を迎え、大手メーカーの利潤が下がっただけでなく、中小メーカーには倒産の
波が押し寄せています。その理由について専門家は、中国経済が下降に転じ、庶民の購買力が下がった
ことのほか、自動車メーカーに対する政府の補助金政策が主な原因だと考えています。

中国の金融専門家で、企業ウォッチャーの何軍樵氏
「半年間で倒産した自動車ディーラーは3600店以上。末端の販売市場に問題が生じたのは明らかだ。
その問題とは単純なもので、在庫市場と新規生産市場が今、大きく変化しているからだ。新規生産量は
増やせず、在庫消化の途中だ。大手メーカーはまだ在庫を販売している」

中国自動車業界の倒産の波は去年から始まっており、中国メディアは今年を自動車倒産年だと報じて
います。7月には紅星(ホンシン)自動車が休業し、倒産はあり得ないと豪語していた自動車部品メーカーの
信義集団が8億元(約122億9500万円)もの債務に圧迫され、正式に破産宣告しました。

小規模メーカーの倒産もあちこちで起こっています。専門家は中国の自動車メーカーが続々と倒産に
追い込まれる理由について、中国経済が下方に転じ、庶民の購買力が低下したほかに、新エネルギー
自動車メーカーに対する補助金政策が主な原因だと考えています。

中国の金融専門家で、企業ウォッチャーの何軍樵氏
「自動車メーカーは国からの補助金をむさぼるため、それに群がっていた。実は中国の新エネルギー
自動車の品質は非常に劣っており、電動バイクにセダンの車体を被せただけのものだ。しかもサイズが
小さく、積載重量に耐えられないため大型は作れない。そのため売れないが国の補助金をだまし取れる、
巨額のコストを浪費するこのような製品を製造している」

10月30日から11月1日にかけて上海新国際博覧センターで開催されることが決まっていた上海新エネルギー
自動車自動化技術展示会は、参加予定企業60社のうち30社が倒産したため、来年に延期されることになりました。

中国は14億の人口を抱える大市場を有しているため、理屈では自動車は供給が需要に追い付けないはず
ですが、米UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメントの経済学者、兪偉雄(ゆ・いゆう)さんは、
自動車業界の倒産の波は、中国経済全体が深刻な状況に置かれていることを反映していると考えています。

米UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメントの経済学者、兪偉雄氏
「中国経済全体の成長をけん引していたのは、かつては輸出だった。輸出がだめになると投資に走った。
投資がだめになると消費に頼った。自動車も消費の一環だが、その他の経済成長の動力源がいずれも縮小
すると、消費活動も過去の高成長時の状態を維持できなくなった。なぜなら消費活動の成長は、過去の
低金利や非常に緩やかな融資と関連するからだ」