[サンフランシスコ 11日 ロイター] - 米カリフォルニア州のサンフランシスコ国際空港では、旅客のストレスを軽減するため、世界初とされる空港セラピー豚「リルー」が活躍している。

 リルーは5歳で、ジュリアナピッグという種類の豚。リルーと飼い主のタチアナ・ダニロワさんは、空港が導入した動物セラピープログラム「ワグ・ブリゲード」に参加している。このプログラムは、旅客を元気にし、空の旅に伴うストレスを緩和することを目的としており、犬を始めさまざまなセラピーアニマルたちが採用されている。

 リルーはパイロットの帽子をかぶり、ひづめに真っ赤なマニキュアをほどこした姿で、空港の出発ゲートで活動する。リルーは足を上げて挨拶したり、セルフィー(自撮り)に応じたりと大活躍。ときには足や鼻を使っておもちゃのピアノを演奏し、旅客を和ませている。

 リルーは、空港で任務に就いていないときは、飼い主のダニロワさんとともにサンフランシスコのダンウンタウンのアパートで生活している。リルーは、有機野菜やプロテインペレットの餌を食べ、専用のベッドで眠り、近所を毎日散歩するという。

 空港のゲストサービスマネジャー、ジェニファー・カザリアンさんは、リルーは空港で活動するセラピー豚としては世界初だと説明。「私達がプログラムを始めたとき、主な目的は旅客のストレスを和らげることでした。でも、効果はそれだけではなく、旅客との絆も生まれました。すばらしい体験です」などと語っている。

2019年11月12日 12時55分
https://mainichi.jp/articles/20191112/reu/00m/030/004000c
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/11/12/20191112reu00m030003000p/6.jpg