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大量銃撃死者、子供は7割が家庭内 「学校より危険」と米民間団体
2019年11月23日07時00分

 【ワシントン時事】銃規制を求める米民間団体「エブリタウン」は21日、米国内で2009〜18年に起きた銃による大量殺人の犠牲者のうち、半数以上が元配偶者を含む家族によって殺害されたとする調査結果を公表した。中でも未成年の死者は72%が家族間の銃撃によるもので、子供たちが銃を使った家庭内暴力の犠牲になっている実態を示した。


 同団体が警察や裁判所の記録などを基に調査したところでは、4人以上が犠牲になった銃による大量殺人は18年までの10年間に194件発生し、計1121人が殺害された。犠牲者のうち309人が未成年だった。

 学校や飲食店など公共の場所だけで発生したのは29%にとどまり、計71%は家または家と公共の場所にまたがって起きた。未成年が犠牲になった事件に限定すると、家または家と公共の場所にまたがったケースが計92%を占めている。

 米国では昨年2月にフロリダ州、同5月にテキサス州の高校で生徒ら多数が殺害される乱射事件が発生。学校の安全確保の在り方をめぐる議論が活発化したが、同団体は「子供たちにとって学校より家の方が危険」と警告している。