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コンテナで39人死亡、16人の遺体が英からヴェトナムに無言の帰国
2019年11月27日


英東部エセックス州でトラックの冷凍貨物コンテナ内で39人が遺体で見つかった事件で、うち16人の遺体が27日、ヴェトナムへ帰国した。

10月23日にエセックス・グレイズの工業団地で発見されたトラックのコンテナには、女性8人と、15歳の少年2人を含む男性31人の遺体があった。そのうち16人の遺体が27日朝、ハノイのノイバイ空港に到着し、救急車で遺族のもとへと運ばれた。

犠牲になったヴォ・ヴァン・リンさんの父ヴォ・ヴァン・ビンさんは、「もうずっと長いこと待っていた。息子が帰宅したらすぐに葬式の手はずを整える」と述べた。
ハティン省に住むヴォ・ヴァンさんはAFP通信に対し、家族は「とても悲しいが、息子がついに帰ってくるので喜んでいる」と話した。

他の犠牲者の遺体も近日中に帰国する見通しだが、具体的な日程は明らかになっていない。

ヴェトナム外務省高官によると、遺体の帰国には、1人につき遺族が6620万ヴェトナム・ドン (約31万円)以上の費用を負担しなくてはならない。ヴェトナム政府は遺族にローンを提供したが、中にはそれを受けると、家族の借金が増えるだけだと困惑する声もあるという。被害者の家族の多くは、イギリスへの密航費を捻出するためにすでに多額の借金を抱えている。

遺族支援のため、ヴェトナムでは複数の団体が募金集めに協力しており、ネット募金でもすでに11万ドル(約1200万円)以上が集まっている。

ヴェトナム人39人がトラックのコンテナで死亡したこの事件についてはイギリスとヴェトナム両国で捜査が行われており、これまでに数人が逮捕・訴追されている。
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