https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191205/k10012203481000.html


経団連 7年連続賃上げに前向きな報告書原案
2019年12月5日 18時38分

経団連は来年の春闘に向けた経営側の指針となる報告書の原案をまとめました。基本給を引き上げる「ベースアップ」も選択肢となり得るとして、7年連続で賃上げに前向きな姿勢を示しました。

それによりますと、来年の春闘に向けた経営側の基本的な姿勢として、「社会的な期待も考慮しつつ賃上げの勢いを維持する」ためだとして、自社の実情に応じて賃上げを前向きに検討することが基本だとしています。

そのうえで、来年の春闘に向けて連合が「ベースアップ」相当分として2%程度の賃上げを要求する方針を掲げていることについて、経団連は「ベースアップも選択肢となり得る」とし、7年連続の賃上げに前向きな姿勢を示しました。

ただ、実施にあたっては全社員を対象に一律に配分するだけでなく、個々の業績に応じて重点配分するなどさまざまな手法を検討すべきだとしています。

また、原案では中長期的な課題として「新卒一括採用」や「終身雇用」、それに「年功型賃金」といった日本特有の雇用システムについて「時代に合わなくなっている」と指摘し、再検討を促しています。

このうち「新卒一括採用」について、検討の方向性として中途採用や通年での採用など採用方法の多様化を図っていくとしています。

経団連は報告書の内容について、今後さらに議論し、来年1月下旬にも正式に決定する方針です。