JFL奈良クラブが観客数水増し

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/osaka/20191207/2000023132.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

サッカーJFL=日本フットボールリーグの奈良クラブは、J3への参入条件を満たすため、
ホームゲームの入場者数を過去5シーズンにわたって、少なくとも2万人余り水増ししていたと発表しました。

奈良クラブによりますと、奈良市のホームスタジアムで主催した試合の入場者数を、
2015年度から今シーズンまでの5シーズンにわたって、少なくともあわせて2万人余り水増ししていました。
JFLからJ3に参入するには、ホームゲームの入場者数が1試合平均2000人以上、
年間3万人を超えることが条件の1つになっていますが、奈良クラブは
今シーズンのホームゲーム15試合の入場者数を8508人水増しし、
参入条件を満たす3万308人と発表していました。

これについて、奈良クラブは、「J3の基準を達成するため、なるべく多く見せたいという気持ちが働き、
水増しが常態化していた」としています。
奈良クラブによりますと、水増しはクラブのトップである社長や当時の理事長の指示で行われ、
先月SNS上で水増しを指摘されて公表に至ったということです。
奈良クラブは今シーズン14位の成績で、J3参入の対象となるJFLの4位以内に入っていませんでした。

JFLは、ことし6月ころから「奈良クラブが観客動員数を水増ししている」と
匿名の電話を受けたことから、クラブ側に伝えていました。
さらに先月、SNS上で奈良クラブによる水増しが話題になっていたことから、
改めてクラブ側に事実関係を確認したところ、6日になって水増しの報告を受けたということです。

JFLの規約では、入場者数の水増しについて具体的な罰則規定などは設けられていませんが、
奈良クラブに対し厳重注意などの処分を検討しているということです。
またJFLは、今後リーグ全体で、入場者数のカウント方法の見直しを含めた再発防止策を実施していくということです。

奈良クラブが入場者数を水増ししていたことについて、市民からは残念だといった声が聞かれました。
奈良市の20代の男性は、
「自分もサッカーをしていて関心は持っていたが、あまり盛り上がっていないように感じていた。
水増ししたくなる気もわからないではないが、とても残念だ」と話していました。
また奈良市の40代の公務員の男性は、
「観客が少ないなら、それなりに正直に報告してほしかった。地元のクラブチームなので、
チームが続けられるようにみんなで盛り上げていけたらいいと思う」と話していました。

スタジアムの入場者数をめぐっては、2010年に当時J1の大宮アルディージャが
4シーズンにわたり水増しをしていたほか、おととしにはJ2のV・ファーレン長崎が水増しをして、
いずれもJリーグから制裁金などの処分を受けています。

一方、奈良クラブと同様にJ3参入を目指しているJFLの東京武蔵野シティは、
今シーズンの成績がリーグ4位で、J3の参入対象となりましたが、
年間3万人を超える入場者数を達成できず、今シーズンの参入を断念しています。

12/07 19:25