https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20191210/2000023214.html


読売テレビにBPO放送倫理違反
12月10日 17時24分

大阪の「読売テレビ」が放送した報道番組の中で、一般の人の性別を確認する内容があったことについて、BPO=「放送倫理・番組向上機構」は、性的マイノリティーの人権への配慮を著しく欠いた内容で「放送倫理違反があった」と結論づけました。

読売テレビは、関西地方向けの夕方の報道番組、「かんさい情報ネット ten.」でことし5月、街の中を取材する出演者のお笑いコンビが、一般の人の性別を健康保険証を見たり、体を触ったりして確認する内容を放送しました。

読売テレビは人権上、著しく不適切な内容だったとして謝罪し、BPOの放送倫理検証委員会が、審議していました。

BPOは10日、意見をまとめて公表し、「制作の過程で違和感を覚えたスタッフもいたが、編集作業は分業となっていて問題意識を共有できず、ダブルチェックの体制も崩壊していた」などと指摘しました。

そのうえで、「問題の指摘がないまま放送に至ったことは深刻な問題で、性的マイノリティーの人権への配慮を著しく欠き、看過できない」などとして、「放送倫理違反があった」と結論づけました。

読売テレビは、「番組の制作体制を強化するとともに、全社的な研修会を通じた人権意識の向上に取り組んでおり、今後も再発防止と信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。