数学の不完全性定理というのがあるから、
ある程度複雑な系(たとえば宇宙)の中側にいて、
その中側でいろいろ議論しても、その複雑な系についての
完全な知識は得られない、決定できないという限界があるんだよ。

それに、集合論的に考えても、仮にシミューレーションが
有限の記号の列からなるプログラムに基づいて動作していたとして、
そのようなプログラムがせいぜい有限個あるとしたら、
全体としてのプログラムの状態は自然数と一対一対応する、つまり
可算個の状態しかない。そのようなプログラムが自然数と同じぐらい
あったとしたら、プログラム全体の可能なあり方は実数1つと
対応する程度だ。 宇宙の状態の集合がそれっぽっちの複雑さしか
持って居ないなどとは到底信じられない。