都道府県データ
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信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしていても、通行する車の86・6%が止まらない―。日本自動車連盟(JAF)岡山支部が岡山県内で行った実態調査でこんな結果が出た。道交法では、横断歩道に歩行者や自転車がいる場合、車両は一時停止しなければならないと規定されている。

 調査はJAFの各支部を通じ、1分間の交通量が3〜8台程度の片側1車線道路に設けられた信号機のない横断歩道94カ所で8月に実施。県内では岡山市の2カ所で行われ、岡山支部職員が歩行者役となって1カ所50回ずつ計100回、横断しようとする際に一時停止しなかった自家用車の台数を数えた。

 結果が初めて公表された2018年の前回調査(89・2%)から2・6ポイント改善したものの、全国平均(82・9%)より悪かった。都道府県別では20番目に一時停止率が低かった。

 一時停止しない理由について、同支部は「ドライバーが『歩行者は車に気付いている』と思い込んでいるからでは」と指摘。「横断歩道は歩行者が安全に渡るためにある。車は必ず止まって」と呼び掛けている。

 県警交通企画課のまとめ(1〜11月)によると、県内では信号機のない横断歩道上での事故で1人が死亡、26人が重軽傷を負っている。ドライバーの安全確認不足や「相手が譲ってくれるだろう」という一方的な考えが事故の発生につながっているという。

 一時停止せず「横断歩行者等妨害等違反」になると、違反点数2点と反則金9千円(普通車)が科せられる。

12/18(水) 19:46配信
山陽新聞
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