0001ばーど ★
2019/12/23(月) 18:01:02.34ID:3hwNn7bj9.
神奈川県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市)で45人が殺傷された事件の裁判員裁判が来年1月8日、横浜地裁で始まる。殺害された入所者19人は、2カ月余りにわたる公判で、いずれも匿名で審理される。事件から3年半。犠牲者の呼称は「A」から「V」、そして「甲」へと移り変わった。一様に匿名が定着したのはなぜか。事件当初に立ち返り、検証した。(神奈川新聞報道部)
関係者によると、公判で匿名を希望する被害者をアルファベットのみで表すには、A〜Zの26文字で足りず、殺人や殺人未遂などの起訴罪名に対応させて「甲」「乙」「丙」が割り当てられることになった。遺族らが匿名審理を要望し、地裁に認められた。例えば、殺害された19歳の少女は「甲A」になる。
匿名化の契機は、事件当日の2016年7月26日にさかのぼる。未明の襲撃から半日後のこと。県警は元職員、植松聖(29)の逮捕と捜査本部の設置を発表し、特定した犠牲者1人の身元を同時に明らかにした。「相模原市緑区在住 A子さん 19歳」。「甲A」の、かつての呼称だった。
■事件当日に打たれた布石
捜査1課長代理の本城宏一(58)は、「最終決定ではない」と前置きして「A子さん」を匿名とした理由に言及した。「被害者は知的障害者という特異な立場にあり、家族が非公表の極めて強い希望をもっている」。匿名発表をめぐる、県警としての最初の見解だった。
県警記者クラブに加盟する17社に対し、県警は被害者を実名で発表するのが従来の原則だ。匿名を希望する場合も、その意向と程度を付記して実名で発表し、報道の是非を各社に委ねてきた。
「A子さん」の呼称は、記者クラブとのこうした信義則を破る県警の決断だった。記者側は違和感を覚えながらも、未曾有の惨事に直面し、事件の大筋をつかむ取材に追われた。一部の記者が「実名発表が原則だ」と食い下がったが、それ以上の追及はなかった。当時の取材メモによると、説明を一通り終えた本城は「今後もこの方針でいく」と、さり気なく匿名化の布石を打っていた。
県警は当夜のうちに、殺害されたほか18人の呼称もアルファベットで発表した。26〜70歳の女性9人を「B子さん」から「J子さん」、41〜67歳の男性9人を「K男さん」から「S男さん」として。
■「遺族の意向」 押し切った県警
県警自体が「例外的な対応」と認識しながら、「遺族の意向」を根拠に匿名化の押し切りを図る。
発生から8日後の2016年8月3日。県警は、初めて匿名発表の説明に特化した会見を開いた。事件以来、神奈川新聞を含む複数の記者クラブ加盟社から、個別に、散発的に、抗議や疑念が寄せられていた。各社を沈静化させようとする県警の思惑が透けていた。
刑事総務課管理官の荻原英人(54)が説明した。荻原は「オフィシャルに詰めたコメント」と強調し、同じ文面を2度読み上げた。「知的障害者の支援施設であり、ご遺族のプライバシー保護の必要性が極めて高いと判断した。遺族からも報道対応に特段の配慮をしてほしいとの強い要望があった」
神奈川新聞県警キャップの川村真幸(47)ら一部の記者が、荻原に迫った。
―プライバシー保護の必要性はなぜ、「極めて高い」のか。その理由がわからない。
「知的障害者の支援施設だから。それ以上は…」
―実名で発表すれば、被害者イコール知的障害者とわかるからか。
「一般論として申し上げれば、(障害者と)知られたくない人もいる。(遺族から)どういう要望があったかは答えられない」
―知的障害を理由に特別扱いするのは、逆差別ではないのか。
「県警の対応について、さまざまな意見があることは承知している。警察として個々の意見に見解を述べることは差し控える」
以下ソース先で
12/23(月) 12:43
カナロコ by 神奈川新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191223-00010000-kanag-soci&p=1
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20191223-00010000-kanag-001-view.jpg