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ロシアの国営テレビの女性特派員がプーチン大統領の記者会見で質問した数日後、突如辞職しました。この辞職について、この女性特派員が記者会見で「プーチン大統領の機嫌を損ねた」可能性や、自身のFacebook上に「プーチン大統領の美容整形の噂」を書き込んだことが原因などさまざまな憶測が飛び交っています。

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問題の記者は、国営ヤマル地区テレビのAlisa Yarovskaya氏。Yarovskaya氏はプーチン大統領の年次記者会見で、報道官に指名を受けた同僚記者からマイクを奪い取った上で質問を開始。「サレハルドとラビトナンギという2つの町を結ぶために現在建設されているはずの、オビ川にかかる橋の建設が止まっている」と指摘しました。さらに、「同地域のドミトリー・アルチュホフ知事はできる限りのことをしているが、地域レベルでの報道以外では橋の建造に関するものがなくなっています」と述べ、ロシア連邦政府が橋の建設に携わってくれるように依頼しました。

この質問に対して、プーチン大統領は「連邦政府自身が特定の事業に便宜を図ることは不適切」と述べた一方、問題の橋の建設プロジェクトに関しては「最も重要なインフラプロジェクトの1つ」とコメントしました。

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この一件を報じたロシアの報道機関Znak.ruやMoscow Timesによると、Yarovskaya氏の質問はプーチン大統領を含む重鎮の「不興を買った」可能性があるとのこと。その理由は複数挙げられており、1つはプーチン大統領の年次記者会見は事前に質問内容を提出する必要があるとのことですが、Yarovskaya氏は提出した質問とは異なる質問をしたという点。2つは同僚からマイクを奪い取るという「マナー違反」を大勢の報道関係者の前で行ったという点。3つ目はYarovskaya氏が「できる限りのことをしている」と評したアルチュホフ知事が、「お世辞を気に入らなかった」可能性があるという点です。

また、記者会見の最中に、Yarovskaya氏は自身のFacebook上にプーチン大統領の画像とともに「ボトックス注射やフィラー(充填剤)による整形をしているようには見えません。年齢相応に見えます」と投稿していたこともわかっています。

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プーチン大統領には、「2011年頃に整形手術を受けた」という噂が存在しており、Yarovskaya氏はその噂について言及したとみられています。なお、Yarovskaya氏は問題の投稿をすでに削除しています。

Moscow Timesの取材に対し、Yarovskaya氏は、「自分の意思で辞職状を提出しました」と回答。しかし、Yarovskaya氏は辞職の理由については黙秘を続けているとのことです。

2019年12月26日 15時00分  gigazine
https://gigazine.net/news/20191226-journalist-fired-vladimir-putin-question/