火花出す物質で新手法開発

http://www3.nhk.or.jp/lnews/sapporo/20191227/7000016614.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

押しつぶすと火花を出す物質を使って、医薬品などの原料を作り出す新たな手法を
北海道大学の研究グループが開発し、画期的だとの声が上がっています。

北海道大学の伊藤肇教授の研究グループは、押しつぶすと火花を出す「セラミックス」という物質を
医薬品などの原料となる有機物の合成に生かせないか、研究を続けてきました。
そして、粉末状のセラミックスを2つの異なる有機物に加えてさらにこれらをすりつぶしたところ、
別の有機物を作り出すことに成功しました。

研究グループによりますと、研究に使用したセラミックスには押しつぶすなどして力を加えると
電流が生まれてそれを火花として放出する特性があり、この火花が触媒となって
2つの有機物のあいだで化学反応が起きたということです。

セラミックスは、カセットコンロやライターなど身近な商品の点火に使われている安価な材料で、
研究グループは、実用化できれば医薬品の原料となる有機物を
これまでよりも安く手軽に作り出せる可能性があるとしています。

アメリカの科学雑誌「サイエンス」は画期的な研究成果として掲載していて、
伊藤教授は「力を加えると分解するプラスチックなどもつくれるのではないか」と話しています。

12/27 07:57