遠藤誉
日本は何をしているのか――。
習主席を2020年春に「国賓」として日本に招聘しようと必死だ。
習主席を国賓として来日させれば天皇陛下に拝謁することになり、その映像が全世界に流れるだろう。
これは習政権の香港やウイグルに対する弾圧を「日本は皇室を含めて肯定します」というシグナルを世界に発することになるのだ。
それでいいのか?

89年の天安門事件後の西側諸国による対中経済封鎖を最初に破ったのは日本だ。
とくに92年の天皇陸下(現上皇陸下)訪中は決定的だった。
習主席が国賓として天皇陛下に会えば、必ず返礼として天皇陸下訪中を中国は要求してくる。
それにより米国の対中制裁をはねつけようというのが習主席の狙いだ。
令和最初の天皇陛下ご訪問先が中国になる。
これは一種の政治利用だ。
安倍首相は踏みとどまるべきではないのか。